行動指針を策定する意味やメリットとは?行動指針の作り方や先進企業の事例を紹介

行動指針とは?
行動指針とは、企業が活動を行う中で経営理念やビジョンを実現する為に従業員の規範となる行いを定めたものです。
英語では「Action guidelines」や「Action agenda」と呼ばれ、日本語では行動規範やクレドという意味合いに非常に近い言葉です。
行動指針・行動規範と企業理念・行動理念の違い
それぞれの言葉の違いは図のような関係性になっております。
- 企業理念:企業としてどうありたいか、何を目指しているか
- 行動理念:企業理念やビジョンを達成する為にどういう考え方であるべきか
- 行動指針・行動規範:企業理念・行動理念を達成する為に具体的にどうすべきか
行動指針は企業理念を達成するための具体的な規範となる行動ということが分かりやすいかと思います。
企業が行動指針を定める意味・メリット
企業が行動指針を定める意味・メリットとしては以下のようなものがあります。
企業があるべき姿を達成するための基準ができる
行動指針は具体的な行動まで落とし込まれているので、従業員全員がどういう行動が組織として推奨されているのかの共通認識が取れ、従業員それぞれの向かう方向がずれることなく、企業としてあるべき姿に向かっていくことが可能です。
組織の文化が醸成される
従業員一人一人の取るべき行動の認識が揃い、実際に行動に伴うことで、それが文化になっいきます。
会議での振る舞いや普段の仕事、コミュニケーションの取り方なども自社ならではのものが醸成されていきますので、そこまで踏まえて行動指針を策定することが重要です。
行動指針の作り方
行動指針は企業理念から落とし込んでいき、その中から特に重要な行動をピックアップする流れで策定を行います。
具体的には
- 企業理念やビジョンを達成する為に必要な行動をリストアップする
- 従業員が既に行なっていることで推奨される行動をリストアップする
- 1と2を一覧でリストアップし、その中でも企業理念を達成する為に重要な物を抽出する
- 3の言葉をシンプルにしたり、自社独自の言葉に置き換えるなどでワーディングする
という流れで策定していきます。
大手企業の行動指針の例を紹介
東京ディズニーリゾートの行動指針
東京ディズニーリゾートでは
- Safety(安全)
- Courtesy(礼儀正しさ)
- Show(ショー)
- Efficiency(効率)
という4つの鍵と呼ばれる行動基準があります。
全てのゲストが安全に楽しめるように心がける為に分かりやすく4つに絞り込まれています。
Googleの行動指針
Googleでは、「Googleが掲げる10の真実」というものが定められています。
- ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
- 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
- 遅いより速いほうがいい。
- ウェブでも民主主義は機能する。
- 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
- 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
- 世の中にはまだまだ情報があふれている。
- 情報のニーズはすべての国境を越える。
- スーツがなくても真剣に仕事はできる。
- 「すばらしい」では足りない。
1番にユーザーファーストという内容を持ってきているところから、顧客に対して良いものを届けようという意思が表れているように思われます。
楽天グループの行動指針
楽天グループでは
- 法令・社会規範を守ります
- 人権を尊重します
- お客さまの満足の最大化を図ります
- フェアに行動します
- 広く社会とのコミュニケーションをもち、情報を適正に使用、管理します
- 反社会的勢力には毅然とした対応をとります
- 持続可能な社会の実現に貢献します
という内容の「楽天グループ企業倫理憲章」が定められています。
この記事を書いた人
ハタラクカルテ編集部