ディシジョンマネジメントとは?組織力を向上させる6つのポイントを紹介
- 組織改善施策

ディシジョンマネジメントとは
ディシジョンマネジメントとは、戦略的な決断を科学的かつ論理的に行う方法のことを指します。
この不確実性の高いかつ様々なリスクを考慮しないといけない上でどのように決定・意思決定を行うべきかというのをプロセスや判断基準などを科学的に研究が行われています。
経営者だけでなく、部門の責任者やチームリーダー、メンバーにもそれぞれ求められるものです。
企業においてディシジョンマネジメントが重要である理由
企業においてディシジョンマネジメントが重要である理由は、「意思決定の質を高められるため」です。
意思決定のプロセスや判断基準を標準化し、誰もが質も高い意思決定を行うことができると、実行を行いやすくなる他、仮説の検証の精度も上がっていき、活動のスピードや精度がどんどんと上がっていきます。
事業活動も上手くいく可能性が高まりますので、会社にも良い影響を及ぼすと考えられますし、従業員も自分の思考力・意思決定力などのスキルが向上することが考えられるので、会社・従業員双方に良い影響が考えられます。
意思決定・判断を決められない理由・原因
不確実な中で何かの意思決定を下すことは、その意思決定の影響範囲が大きくなればなるほど難しいものです。
一般的に意思決定や判断で下せない原因というのは以下の理由が考えられます。
- 主体性の欠如:誰かが決めてくれるだろう、自分は責任を取りたくない
- 建設的な議論が行えていない:意思決定をするまでのプロセスが建設的でないため議論が噛み合わない
- 意思決定を行う際の基準が不明確:何を元に意思決定を行うのかが明確になっていない
- 責任の所在が不明確:誰が意思決定を行うのか、その後は誰が何をやるのかが明確になっていない
- 否定的な文化:会社の文化として懸念点を共有するのではなく、明確に否定をすることで議論が進まない
上記のように、意思決定を行うまでのプロセスやそれまでのプロセスの中での問題があることで意思決定ができないといったことが発生します。
ディシジョンマネジメントを行うに当たっての6つのポイント
ディシジョンマネジメントを行うに当たっては、以下の6つの要素がポイントになります。
- 意思決定を行うまでのプロセスが的確なフレームになっている
- 意思決定を行う上で、他の実行可能かつ途中で変更が可能な代替案を用意できている
- 有用かつ信頼性の高い情報が抜け漏れなく揃っている
- 意思決定の判断基準が明確になっている
- 意思決定するまでの議論を進めるためにリーダーシップやファシリテートが発揮できている
- 議論に参加した全員が意思決定や実行に責任感を持っている
これらの6つの要素が備わると、正しい決め方でその段階で最も良いであろう質の高い意思決定が可能になります。
ディシジョンマネジメントの取り組み事例:パナソニック
2013年にパナソニックでは、M&A(合併・買収)や工場建設など大型投資を行うに当たって、定まったプロセスで質の高い判断ができるようにディシジョンマネジメントを導入しています。
過去に、テレビ用パネルなど大型投資などで業績が悪化したことを背景に、重要な意思決定に関しては直感的ではなく、論理的に判断を下すべきということから意思決定の方法が変更されています。
当時のニュース:パナソニック、投資の決定手法見直し リスク重視へ
従業員が活躍できる職場環境を整えよう
今回は、ディシジョンマネジメントについて紹介しました。
誰しもが日々、様々な意思決定を求められ、その意思決定に基づいて行動しています。
これらの意思決定の精度が上がっていくことで、事業が早く進むことや失敗のリスクを軽減できるなどの効果が期待され、確実に組織力が向上されます。
組織サーベイツールの『ハタラクカルテ』では、「人間関係」や「評価」「やりがい」など人材定着に結びつきの強い15要素48項目の組織/チームの状態や職場推奨度等を可視化し、その後の組織改善に繋げることが可能です。
この記事を書いた人
ハタラクカルテ編集部