離職を防止するための具体的な対策事例と効果的なアンケートツールを紹介

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近年、売り手市場であることや転職活動を支援するサービスやエージェントが増えたこと、転職をすること自体が珍しいことではなくなり、求職者は転職しやすい状況にあります。
実際、経営者や人事の方も従業員の離職で頭を悩ませていることかと思います。

今回は、離職を防止し、従業員が定着する組織を作る方法を紹介します。

離職率だけ見るのではなく「離職の原因」を元に対策するのが重要

従業員が離職してしまうのは、何かしらの原因があります。
退職を1日で決めることはほとんどなく、数週間・数ヶ月、数年などの期間悩んで退職を考える原因があり、問題が改善/解決されないがために離職を決めることがほとんどです。

1on1の場で部下から退職を申し出られた際に引き止めようとしても引き止められないのは、すでに離職することを決めており、原因が改善される見込みがないためです。

そのため、離職率を改善し人材が定着する組織を作るためには、まず「離職の原因」や「離職の原因となり得る課題」を明確にし、原因や課題を解決していくことが重要です。

離職のきっかけとなる原因や課題が解決されれば、従業員も辞める理由がなくなるため、長く働いてもらえる可能性が高まります。

「離職の原因」や「離職の原因となり得る課題」を可視化するツール「ハタラクカルテ」

離職の理由や原因とは

離職_原因_理由_ハイジーンファクター

平成28年に厚生労働省が実施した「雇用動向調査結果の概況」調査によると、

・職場の人間関係
・労働時間などの労働条件
・評価や給与
・仕事のやりがい

などと理由の8割は「ハイジーンファクター」と呼ばれる衛生要因が占めています。

アンケートの結果からも、働く上でモチベーションはもちろん重要ですが、ハイジーンファクターのような土台となる部分がしっかりしていないと長続きはしないため、不満足に感じる要因を改善していくことが重要だと分かります。

離職の原因別、離職防止の対策事例

それでは、離職の原因別の離職防止の取り組み事例をいくつかご紹介します。

「人間関係」が離職の原因の場合の対策事例

人の悩みの大半は人間関係と呼ばれるように、人間関係で悩んだ上で離職を決める人は非常に多いです。
一概に人間関係と言っても、上司との関係性の場合や同僚との間の関係性の場合もあります。

「人間関係」が離職の原因の場合の対策事例

「社員交換制度」は、自社に籍は置きつつも、ある一定期間は他社の仕事を行う制度です。
他社の仕事を通して得られた専門性や視座などを、自社に持ち帰って活かしてほしいという目的で導入している企業があります。

また、「ジョブローテーション制度」は、同じ会社の中の違う職種・違う部署を経験することで、これまでとの環境から離れることで自社を俯瞰して見て、強みや改善点を見つけること、また色々な視点を持ち仕事を行ってもらうことを目的に導入されています。

今のチームへの不満が大きいのであれば、違う会社・部署を経験してもらうという取り組みをしている企業も多いですので、ぜひ参考にしてみてください。

「労働条件」が離職の原因の場合の対策事例

残業や休日出勤などの働き方が原因で離職してしまうことも少なくありません。
家庭を大事にしたい、趣味の時間を確保したいという従業員の方のためにも多様な働き方を認めることで、働き続けられる可能かもしれません。

「労働条件」が離職の原因の場合の対策事例

・リモートワークの許可:勤務できる場所をオフィスだけではなく自宅などでも可能にすること

・時短勤務の許可:育児や介護などがある人でどうしても早く帰らないといけない方でも、1日の労働時間の短縮を認めること

・時間単位年休:1年に5日分を限度として、時間単位での年次有給休暇の取得を認めること

上記のように、働きたい人が場所や時間を気にせず働くことができると、労働条件が原因での離職は防げる可能性が高まります。

「評価や給与」が離職の原因の場合の対策事例

自分は成果を出しているのになかなか評価されない、評価されないのでお給料も上がらない、どうしたらお給料が上がるか分からずに上がる見込みがないから離職をするというのは若手は特に多い傾向にあります。

「評価や給与」が離職の原因の場合の対策事例

「等級制度」:等級制度とは役職とは別にその人の業務を遂行するために必要な職能を階層別に明確に定義し、それぞれの段階に応じた報酬が支払われる制度です。
それぞれの階層でどのようなスキルが求められるのかが明確に定義され、それぞれの階層の評価基準、階層ごとの給与レンジまで公開している企業もあります。

何を元に評価し、どれくらいのお給料がもらえるのかが見えることで、目標やロールモデルを設定しやすく、評価されない・給与がどうやったら上がるか分からないという問題は解決されます。

離職を防止するアンケートツール

上述の通り、離職を防止し人材が定着する組織を作るためには、離職の原因となるものを可視化し、その原因を解決する必要があります。

その離職の原因となり得るものを可視化するツールが、従業員にアンケートに答えてもらう、組織サーベイ(従業員満足度調査)です。

ぜひ、離職を防止し、人材が定着する組織づくりにご活用ください。

この記事を書いた人

ハタラクカルテ編集部

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