ダイバーシティマネジメントとは?導入メリット、デメリットを紹介
- 上司との関係

ダイバーシティという言葉は、「多様性」という意味で、企業経営では、「個人や集団の間に存在している様々な違い」という意味で用いられます。
テレビや新聞で取り上げられていることもあり、徐々に認知度が増しています。
ダイバーシティと関連した言葉で、ダイバーシティマネジメントという言葉もビジネス界隈で使われるようになりました。
今回は、ダイバーシティマネジメントの定義、導入するメリット、デメリットについて紹介します。
ダイバーシティマネジメントとは?
ダイバーシティマネジメントとは、組織に属する従業員の個性や他者との違いを受け入れることで、やる気やモチベーションを向上させて、組織全体の生産性を上げるマネジメントアプローチのことを指します。
この個性や違いには、性別や国籍、年齢、宗教、価値観などが該当します。
最終的には、ビジネス市場で競合相手に優位に立てるように組織全体の発展をさせることを目標とする企業が多いです。
ダイバーシティの種類
ダイバーシティは「表層的ダイバーシティ」と「深層的ダイバーシティ」の2つに分かれます。それぞれの特徴についてみていきましょう。
表層的ダイバーシティ
表層的ダイバーシティとは、自分の意思では変えることが困難、またはできない属性のことを指します。
例えば、下記の属性が該当します。
- 人種
- 年齢
- 性別
- 特性
- 価値観
深層的ダイバーシティ
深層ダイバーシティとは、表面的には同じに見え、大きな違いはないように感じるものの、実際には内面的に大きな違いがある複雑な側面のことを指します。
例えば、下記の属性が該当します。
- 宗教
- 収入
- 働き方
- 第一言語
ダイバーシティとインクルージョンの違い
ダイバーシティと似た意味で、インクルージョンという言葉が存在します。
インクルージョンは「包括」の意味で、ビジネスでは各従業員の個性が認められており、平等に仕事を与えられている状態のことを指します。
ダイバーシティは多様な文化や特性を持った人材を雇い、多様性を受け入れるような仕組みを作ることを指します。
つまり、インクルージョンはダイバーシティを達成するための条件の一部であり、インクルージョンを成功させることがダイバーシティ導入の成功要因の1つになります。
ダイバーシティマネジメント導入のメリット
次にダイバーシティを導入することによって、どのようなメリットを得られるかみていきましょう。
人材定着させることができる
組織内で多様性を推奨することで、様々な個性やバックグラウンドを持った人材が働きやすい環境を作ることができます。
結果として、自社での働くことにやりがいを見出してくれるので、自然と離職意欲はなくなり、継続して働いてくれることに繋がります。
企業評価の向上
適切なダイバーシティマネジメントを行えば、従業員の満足度も上がります。
また、組織内部の評価を上げることによって、外部にもそのことが伝播され、良い評価を評価を集めることに繋がります。
従業員の成長につながる
ダイバーシティマネジメントを推奨することで、従業員は組織内で多様な人々と交流する機会が増えます。
仕事面においても、人としても、多様な人材と交流することは自己成長を促します。
あらゆる人の長所や個性を理解したうえで、共に協力しあって働くことで、以前よりも視野が広がり、新しく活躍する場を獲得することも可能です。
ダイバーシティマネジメント導入のデメリット
ダイバーシティマネジメントはメリットもありますが、その反面デメリットも存在します。
コミュニケーションの問題が起こりやすくなる
多様な人材を採用することによって、特有の価値観や考えをもった従業員の数が増えます。
お互いの価値観を共有することで、自身の視野を広げることも可能ですが、価値観の違いから対立や摩擦が生じる可能性があり、従業員同士のコミュニケーションの中で問題が起きてしまうこともあります。
生産性が落ちる可能性がある
組織内で多様性が広がることによって、リモートワークやフレックスタイムなど新しい働き方の制度が導入される場合があります。
仕事の自由度が上がり、個々の生活が尊重されるという良い面もありますが、働く時間や場所がバラバラになることによって、従業員同士のコミュニケーションの場が少なくなるという側面もあります。
その変化から連携が上手くとれず、従業員やチームの生産性が低下するかもしれません。
評価に不満を持つ従業員が現れる可能性がある
受け入れる人材が多様化することで、必然的に評価制度を変える必要があります。
従来の物と同じでは、従業員によって優位に立つものとそうでない人と分かれてしまうからです。
この不公平さに不満を持つ従業員が現れる可能性があり、最悪の場合、離職に繋がってしまうかもしれません。
ダイバーシティマネジメントを成功させるポイント
ダイバーシティマネジメントを成功させるためには、下記のポイントを意識しましょう
経営層が本気になって取り組む
ダイバーシティマネジメントは、経営層が熱量を込めて行うことができているかが肝となります。
ダイバーシティマネジメントによって組織を変えたいという本気度を伝え、従業員を巻き込んでいきましょう。
そのうえで現状を把握し、従業員の個性や価値観を理解して、共に施策を実行していくことで効果が期待できます。
経営戦略に沿った施策を実行する
ダイバーシティマネジメントの施策は、他の企業が行っている一般的な取り組みを行えば良いというわけではありません。
自社の経営戦略に沿った施策を実行する必要があります。
施策が経営戦略に沿っていないと、従業員がメリットや自分の仕事につながりを見出せないからです。
経営戦略に沿った施策をすることで、従業員の理解は深まり、徐々に自社が快方に向かっていることを実感してくれるでしょう。
組織サーベイツールの活用
ダイバーシティマネジメントは導入すれば、それで終わりというわけではありません。
導入後に「どのような変化があったか」、「どのような点に満足しているか」などの質問を従業員にして、リアルな声を拾い効果検証を行う必要があります。
評判が悪ければ、従業員の意見を元に最適な施策に改良、もし評判が良ければ、継続してさらに勢いが増すような工夫を加えるなど、今後の活動を見定めることが可能になり、効果的に施策を運用していくが可能です。
従業員を拾う手段には、組織サーベイツールの活用がおすすめです。
組織サーベイとは、企業が自社の離職対策や働きやすい組織作り、モチベーションを向上させることを目的に、組織における現状や理想像、またそのギャップから問題点を可視化し、適切な施策を選定するための調査するアンケートツールを指します。
組織サーベイツールを活用して、組織の課題に最適な施策を導き出しましょう。
ハタラクカルテを活用してダイバーシティマネジメントを成功させよう
今回は、ダイバーシティマネジメントとは何か、ダイバーシティマネジメントのメリット、デメリットなどについて紹介しました。
ダイバーシティマネジメントは従業員の成長や企業評価向上などのメリットもありますが、その反面、従業員の離職のきっかけにつながってしまうデメリットもあります。
今回紹介したダイバーシティマネジメントを成功させるポイントを元に、施策の運用をして、人材を定着させましょう。
また、ポイントの1つに組織サーベイツールの活用について紹介しました。
ぜひ、これを機に組織サーベイツールの「ハタラクカルテ」を活用してみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
ハタラクカルテ編集部