組織風土とは?構成する要素や改革を進める6つのステップを紹介
- 組織改善施策

組織風土とは
組織風土とは、組織内において全員が共通認識を持っている独自のルールや価値観のことを指し、組織の活動における意思決定や発言・行動に大きな影響を与えるものとされています。
組織風土はこれまでの取り組みや伝統、これまで在籍した従業員の思想・行動などから成立するものであるため簡単に変えることは難しいとされています。
良い組織風土とは
「良い組織風土」とは、この「良い」の基準が企業によって異なるため具体的には各社によりますが、一般的には「共通の目標に向かって、従業員1人1人の意識や行動を行うため環境・ルールが備わっている状態」とされています。
この状態を良い組織風土を構築するための方法は、下記の組織風土を構成する要素のところで解説します。
組織風土と組織文化の違い
組織風土と組織文化は似ている言葉ですが、意味は異なります。
- 組織風土:組織文化やこれまでの活動を経て根付いた文化・価値観(なかなか変わらない)
- 組織文化:企業と従業員が共有する価値観や行動規範(立てる旗に合わせて変わる)
上記のように組織の文化は、会社や経営者が掲げるビジョンや行動規範を変更することで従業員の意識も変えることができるものである一方で、組織風土は、これまでの組織文化や伝統などを経て根付いたものであるためなかなか変更できないものというような違いがあります。
組織風土と社風の違い
組織風土と社風も似ている言葉ですが、こちらも意味は異なります。
- 組織風土:組織文化やこれまでの活動を経て根付いた文化・価値観
- 社風:組織の文化や価値観を元に感じる会社の雰囲気や空気感
上記のように社風は、「温かい雰囲気」「活発な雰囲気」などといった組織風土や組織文化を反映したものです。
組織風土を構成する要素
組織風土を構成する要素には、ハード的な要素とソフト的な要素によって構成されています。
それぞれどのような要素によって構成されるのかの例を紹介します。
組織風土を構成するハードな要素
ハードとは、組織の構造や制度など定められた様式やルールなどによって作られるものです。
組織風土を構成するハードな要素の具体例としては以下のようなものがあります。
- ミッション/経営理念
- ビジョン
- バリュー(行動指針)
- 人事制度
- 評価制度
- 事業内容
- 業務プロセス
- 組織体制
- コンプライアンス
- マネジメント方針
組織風土を構成するソフトな要素
ソフトとは、従業員1人1人の価値観や行動、人間関係によって作られるものです。
組織風土を構成するソフトな要素の具体例としては以下のようなものがあります。
- チームワーク力
- 信頼関係
- 人間関係
- 従業員エンゲージメント
- 組織コミットメント
- 個々人のモチベーション
- 個々人の価値観、行動様式
良い組織風土を醸成することのメリット・効果
良い組織風土を醸成することによって以下のようなメリットや効果があります。
- 企業の売上や利益などの業績が上がる
- 非効率な作業などがなく生産性が高い働き方ができる
- 従業員が働きやすいような職場環境になる
- 従業員がやりがいを持って働ける
- 従業員エンゲージメントが向上する
- 従業員同士の関係性が良くなる
組織風土の改革の進め方
組織風土は前述の通り、簡単に変わるものではありません。
組織風土の改革を進めるためには、企業として明確な方針を示すとともに従業員の意識改革を進めていく必要があります。
具体的なステップとしては、
- 組織文化や企業ビジョン・行動指針を再策定する
- 経営陣から組織風土を改革する目的や改革すべき理由を従業員に示す
- 従業員に新しい企業のビジョンや行動指針について具体的な説明を行う
- 経営陣/管理職から理想の組織風土を作るための言動を行う
- 組織風土が根付いているかの確認や意識してもらうためのアンケートを実行する
- 行動指針を体現する従業員を評価・表彰する
このようなステップで目指すべきところを明確に示すとともにその目的・理由を細かすぎるくらいに説明すること、そしてそれをトップから実行していき浸透していくような仕組みを作っていくことが組織風土の改革の進め方です。
組織風土の状態を測定できる組織サーベイ『ハタラクカルテ』
今回は、組織風土の構成要素や組織風土の改革の進め方について紹介しました。
組織風土は無意識に根付いているような価値観であるため、改革を行うためには意識しすぎるくらいに取り組むことが重要です。
組織サーベイツールの『ハタラクカルテ』では、従業員エンゲージメントを測定する「職場推奨度(eNPS)」はもちろん、「心身の健康」や「人間関係」など人材定着に結びつきの強い15要素48項目の組織/チームの状態や職場推奨度等を可視化し、その後の組織改善に繋げることが可能です。
この記事を書いた人
ハタラクカルテ編集部