休み方改革とは?働き方改革との違いや政府の取り組み施策を紹介!
- 休暇の取りやすさ
- 多様な働き方
- 組織改善施策

休み方改革とは
休み方改革とは、労働者が休暇を取得しやすい環境を作る仕組みで、ゴールデンウィークや夏休みなどの休みが連続している期間を分散化させたり、有給休暇の取得を促すなどの官民一体となった取り組みです。
休み方改革と働き方改革の違い
休み方改革と働き方改革の違いは、
- 休み方改革:「休む時間」にフォーカスを当てた、休暇を取得しやすくする取り組み
- 働き方改革:「働く時間」にフォーカスを当てた、長時間労働の是正や生産性向上が目的の取り組み
と簡単にまとめると上記のような違いがあります。
ですが、休み方改革も働き方改革も、労働者の適正な労働時間を担保し働きやすい環境を整えるという意味では同じ目的とも言えます。
休み方改革を実施する目的
官民一体となって休み方を推進する目的としては、「休み方を変えることで働き方・働く時間の質が変わること」や「長時間労働を是正すること」などがあります。
働いている時間だけでなく、休む時間も量や質を担保することで体調や体力の回復、家族や趣味と向き合う時間ができるなどでストレスが解消され、仕事にも良い影響があると考えられるため、休み方改革も重要視されています。
日本において休み方改革が必要な理由
日本において年間総労働時間は、上の画像では減少傾向に見えますが、パートタイム労働者の比率が高くなっているだけで、実は一般労働者の働く時間というのは変わっていません。
週に60時間(月の残業時間にすると80時間)以上働く人が現在でも10%いるなど、まだまだ長時間労働の対策も強化していく必要があります。
参照元:平成30年就労条件総合調査 結果の概況 | 厚生労働省
また、年次有給取得状況も付与日数に対して半分ほどしか使われておらず、まだまだ世界的に見ても低い状況です。
こういった長時間労働や年次有給取得の状況から、休暇を取得しやすい環境を作ることの重要性が高まり、休み方改革が注目されるようになってきました。
休み方改革のメリットとデメリット
休み方改革のメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
休み方改革のメリット
休み方改革は以下のようなメリットがあります。
- 心身の健康が保たれ、ストレスや過労の問題が解消される
- 家族との時間や趣味の時間など私生活の充実に繋がる
- 休みの時間と働く時間のメリハリがつき労働生産性の向上が期待される
休み方改革のデメリット
一方で、休み方改革のデメリットとしては以下のようなものがあります。
- 休む時間を多くすれば良いという訳ではなく、労働生産性の向上にも取り組む必要がある
- チームでの連携や事前相談がなく休むことは返って他の人の生産性を下げる要因になる
上記のように、本来の目的を理解しないまま進めると返ってデメリットの方が大きくなる可能性もあります。
休み方改革の代表的な政府の施策
政府が進める休み方改革の中で実際の以下のような施策を実施しています。
年次有給休暇取得義務
これは「働き方関連法」に関する内容で、年10日以上の有給休暇が付与されている場合は、1年以内に5日の取得義務があるという取り組みです。
義務であれば休まざるを得ないため、会社側も有給取得を従業員に働きかける必要があります。
↓働き方関連法に関する詳細の記事はこちら↓
働き方改革で変わる内容とは?残業時間・有給休暇・開始時期を全て紹介
仕事休もっ化計画
仕事休もっ化計画とは、上述の年次有給休暇の取得を推進するための有給の計画的な活用を行うための方法です。
この後紹介するキッズウィークやプラスワン休暇を活用することで有給休暇を有効活用しようという動きになります。
キッズウィーク
キッズウィークは、夏休みなどの長期休暇を分散させて地域ごとに大型連休を設けることで家族で一緒に過ごせる時間を増やそうという取り組みです。
ゆう活
夕活は、夏場の日照時間が長い時期に早い時間から始業し、早めに終業することで夕方の時間を有効活用しようという取り組むです。
プレミアムフライデー
プレミアムフライデーは月末の最終金曜日は早めに退社させることで消費を喚起することやワークライフバランスを整えてもらうことを目的に実施されています。
ただテレビでは大々的に取り上げられましたが、実態としてまだまだ活用している企業は少ないと思われます。
休み方改革を進める上でのポイント
休み方改革を進める上では、休暇の取りやすさやチーム内の連携の問題も解消していくことが重要です。
チームでの連携ができていないまま休みを取ってしまうと、その人以外の人への負担が大きくなります。
従業員アンケートを活用して「休暇の取りやすさ」や「チームワーク」などの項目に課題がないかを確認し、何か問題があれば解消していくことによって、会社全体で見たときの働き方改革・休み方改革の導入の効果が発揮されます。
ぜひ、制度だけ導入するのですがなく、全社での休む際の理解などの文化醸成なども含めて休み方改革を進めていくのがポイントです。
休み方改革を取り入れると共に、従業員が定着し活躍できる組織を作ろう
今回は休み方改革について紹介しました。
上述の休み方改革を進める際のポイントでも紹介した通り、制度の導入と合わせて社内の文化を醸成していくことが重要です。
組織サーベイツールの『ハタラクカルテ』では、「休暇の取りやすさ」や「周囲の人間関係」などの項目の満足度の可視化が可能です。
『ハタラクカルテ』は人材の定着に特化しており、休み方改革以外でのワークライフバランスや人材定着の課題を可視化して対策を進めることができます。
ぜひ、休み方改革を進める中でハタラクカルテも一緒に活用してみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
ハタラクカルテ編集部