経営者と社員とのギャップを埋めるために導入。社長メッセージの定期配信が新しい文化に。「良い雰囲気の職場」の裏付けとして採用時にも活用。


- 業種
- 建設
- 企業規模
- 101〜500名
- 課題
- 組織課題の可視化
導入前の課題
- 会社に対して経営陣と社員の認識にギャップがあり、数値化して示す必要があると思った
導入後の効果
- 低いスコアを見て「社長メッセージ」の定期配信を開始。各拠点ごとの職場環境も数値化でき、「良い雰囲気の職場」という採用時のアピールポイントの裏付けにもなった
グループ傘下に入り、経営方針が変更。会社に対して経営陣と社員の認識にギャップがあり、数値化して示す必要があると思った
- 会社についてご紹介いただけますでしょうか。
1981年京都で創業の不動産・住宅関連事業の会社です。土地を仕入れ、住宅を企画し、設計して家を建て、お引渡し後のアフターメンテナンスまでを一貫して行っています。2017年より京阪ホールディングスの傘下に入っています。
- ハタラクカルテ導入のきっかけを教えてください
経営陣と現場社員との考えのギャップをしっかり認識してもらうことを目的に、2020年から導入しました。当社は創業以来40年、創業者の強いリーダーシップで経営を続けてきました。2017年に京阪グループ傘下に入ったことで経営体制が変わり、これまでとの違いから次第に経営と従業員のギャップを感じるようになったのです。創業社長とグループ会社の経営陣は考える視点が違いますし、社長の交代もあります。過去のやり方から「なかなか方針が出てこない」と社員が思う一方で、「社員からボトムアップで提案をだしてほしい」と思う経営陣。
お互いお見合い状態だったので人事が介入する必要があると思いました。社員からの声や思いを数値化して経営陣に届けるために、ハタラクカルテを導入することにしたのです。
- 実際に結果をみていかがでしたか?
結果を見て意外だった点はなく、おおよそ予想通りでした。「良好な人間関係」「上司との関係」「休暇のとりやすさ」等、職場・部署レベルの項目は、良い雰囲気であると感じていた通りの結果でした。「経営への信頼」「適切な評価」など、会社全体のレベルでの関連するスコアは想像通り低い結果でした。
(*ハタラクカルテでは「会社レベル」「部署レベル」「個人レベル」で結果を表示している)
また、課単位・部単位での特色も見えることはメリットだと思います。おなじ工事課であっても拠点ごとに数値が異なっていたので、それぞれの課題が発見できました。
特別会議を設けることはないのですが、人事が個別に上長等と顔をあわせる機会があるときに、ハタラクカルテの結果をヒントにヒアリングしています。
「社長メッセージ」の定期配信を開始。「良い雰囲気の職場」という採用時のアピールポイントの裏付けにもなった
- 結果を受けてどんな活用をされていますか?
スコアは経営陣にも見てもらったのですが、「経営への信頼」など会社経営に関する項目が低かったため、社長メッセージを定期配信することにしました。今では良い文化として根付いたと思います。
また、「メンタルヘルス」や「業務量と時間的負担」に関するスコアは、実際の残業時間と合わせて見て、課題になっている課に対して採用を増やしました。その結果スコアも改善しています。
これまで3ヶ月に1回の頻度でしたが、現在は半年に1回と頻度を落としていて、その分しっかり対策をしていこうと考えています。
採用活動にもハタラクカルテの結果を活用しています。「職場の雰囲気が良い」ということを伝える際に、具体的なサーベイ結果で肉付けすることで説得力が出て、好意的に受け止められていると感じています。
- 今後目指したい組織づくりについて教えてください。
ハタラクカルテのスコアは部署ごとに開示していますので、自分の部署の状態は自分の部署でよくしていこうという動きがあると良いと思っています。職場・部署レベルのスコアは良いので、方法論を伝えていけばさらに改善は見込めると思っています。
サーベイを活用して、根拠ある数字を発信できることは、経営者と社員のギャップを埋めることに効果的だと思っています。